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■SS 「理想と現実の創造本」 第2話

おはようございます、とろんべであります♪

恐らく今頃は電車内でサンデーを読んでいるのでしょう。
そして学校へ行きいつもどおり授業を・・・。

それでは美希SS、第2話続きへどうぞ♪


9月9日、朝。
花菱美希はベッドで静かに眠っていた。

「お嬢様ー、朝ですよー」
花菱家に聞き慣れた“彼”の声が響く。
「ん…んん~」
その声で美希は一度目を覚ます。
まだ眠い、その声が誰かも分からないまま
「あと5分、5分だけ寝かせてくれぇ…」
そう言って再び寝始めた。

…ガチャッ

“彼”はドアを開けて入って来る。
美希は寝ているので当然気付かない。
「もぉ…この前もそんな事言って遅刻しそうになったでしょう?…よいしょっと」
美希を軽々とお姫様抱っこで持ち上げる。
その瞬間、美希の意識は完全に夢の世界から現実に戻って来た。
「ひゃわあぁっ!朝からお姫様抱っこなんてやめ…あれ、何でハヤ太君がここにいるんだ?」
「何でって…そりゃあ僕は美希お嬢様の執事なんですから、朝起こしに来るのは当然ですよ」
当たり前のように美希の執事を主張するハヤテ。
彼がこんな平然と嘘を吐く事は有り得ない、やっぱり昨日の事は現実だったんだ
―――美希は寝起きで回らない頭を精一杯使ってその結論を見出す。
「お、おぉ、それは分かってる。ところで何でハヤ太君が私の部屋に?しかも無断で…」
美希にとっては傍迷惑は話である、もし着替え中とかに入られたら恥ずかしい事この上ない。
しかしハヤテは、これもまた当たり前のように理由を喋る。
「そりゃあ美希お嬢様が毎朝寝起きのキスをするようにと言って来たので…」

…キス?

…あぁ、そういう事か、“アイツ”がそう言う設定にしたのか、美希はティスがいじった世界の大体の設定を理解する。
(このままだとハヤ太君に変に思われるな…ここは大人しく現実を受け入れるべきか…)
しばらく考えた末に美希のとった行動は
「じ、じゃあ早くおはようのキスをしてくれ。じゃないと目が覚めないじゃないか」
と言ってツンとした雰囲気を醸し出した。
「……」
ハヤテはしばらく黙っていたが、すぐに微笑んで
「おはようございます、美希お嬢様」
美希の頬に軽くキスをした。
頬にされただけでも経験の無い美希には恥ずかしすぎる体験、顔が火照るのが自分でも分かった。
「お、おはよう…ハヤ太君…」
赤く火照った顔をなるべくハヤテに見せないように美希は挨拶をする。
しかし美希のその行動はいつも通りの事らしく、ハヤテは特に気にする事は無かった。
「では僕はお嬢様の朝食を用意しますので、早めに来てくださいね」

…ガチャッ

静かにドアを閉めてハヤテは部屋から出て行った。
「…ふぅ、なんとかやり過ごせたか…」
ボソボソと独り言を呟いた…はずだったが、その声は聞かれていた。
《朝からキスなんて、熱いわねー♪》
どこからともなく“アイツ”の声がする。
…はぁっ、美希は呆れて大きく溜め息をつく。
《なによ、溜め息なんかついて、せっかく私があなたの理想の世界にしてあげたんだからもっと楽しみなさい》
「…あのなぁ、私が決めて無い事まで勝手にいじらないで欲しい、さっきのキスの件とか…あれ超恥ずかしかったんだぞ?ていうかお前、どこにいるんだ?」
まずはティスの居場所を突き止めなければ、美希はその居場所を聞いたが、それは意味の無い事だった。
《私は現在ここにはいない、あなたの心に直接話しかけているだけよ》要するに美希がどこへ行こうともティスから離れる事が出来ないと言う事。
…はあぁぁっ、美希はさっきよりさらに大きな溜め息をつく。
《なによ、私がずっといて何が不満なの?》
「当たり前だろ、私生活が丸見えだぞ?したい事も自由に出来ない」
物凄く不満そうに美希は文句を言う。
ちょっと不満を言えばそれを改善してくれるか演技をしたのだがダメだった。
《でも私が契約者の近くにいないとこの理想世界のバランスが崩れちゃう。それに他にもあるかもしれないあなたの願いを叶える事も出来ない》
他の願いを叶える…そこだけは美希は激しく食いついた。
「他の願いを叶えるって…まだ願いが叶うのか!?」
《まぁ最初に決めたのは理想世界の設定、要するに初期設定よ。だからそこから私が力を使えば詳細も変える事が出来るってわけ、分かった?》
他にも願いは叶う、その利益は美希にとっては充分に大きい。
その利益があるならティスが近くにいようと構わない。
「よし、じゃあティス、私の願いをある程度…やり過ぎないように叶えてくれ」
《はいはい、まったく…自分の都合が良くなった途端にこれなんだから…》
そう言いつつもティスの声はどこか楽しげだった。

「お嬢様ー!朝ご飯、冷めてしまいますよー!」
台所の方からハヤテの声が聞こえる。
今日は平日、普通に学校があるにも関わらず美希はティスとのんびり話をしていたのだ。
「しまった…今日は学校があったな…」
パジャマを脱ぎながら美希は呟く。
《ほら、さっさと着替えてハヤテ君の愛の込もった朝ご飯を食べに行きなさいな》
人事のようにティスは話を茶化す。
「まったく…誰のせいで遅れたと思ってるんだ」
急いで制服に着替えてハヤテの元へ向かう。
《あ、そうそう、分かってるとは思うけど私の声はあなたにしか聞こえないからね》
何を今さら、という風に美希は余裕を見せる。
「そんなの基本だろ、ゲームだと常識的なまでにその設定は使われている」


「いただきます」
2人の声が重なる。
主従関係ではあるが、ハヤテは美希と一緒に食事を取る。
朝は美希の後に食べる時間が無い、夜は美希が何となく一緒に食べたい、という理由らしい。
ちなみに花菱家に他の人間はいない。
両親は出張、祖父母は旅行、SPや使用人もそれに合わせて休暇を取り、家にいるのはハヤテと美希だけ、という“設定”にティスが勝手にしていた。

ズズズ…
美希は味噌汁を一口啜る。
「あ、おいし」
自然とその言葉が出て来た。
『美味しい』その言葉を聞いてハヤテも笑顔になる。
「今日はいつもより早く起きてダシを取る時間を長めにしたんですよ、だから風味がいつもより良いでしょう?」
どこの執事をしていてもハヤテの生活は変わらない。
朝早くから起きて朝食の準備、洗濯、掃除、その他家事を手際良くこなしている。
「その魚の塩焼きも食べてみてください、新しい塩を使ったのでお口に合うかどうかは分かりませんが…」
そう言われて美希は魚を一口食べる。
以前にも増して口全体に魚と塩の旨味が広がる。
今までこんな美味しい焼き魚は食べた事が無い、そのくらいのレベルであった。
「…いかがですか?」
「…うん、とても美味しい」
不安そうだったハヤテの顔が途端に明るくなる。
執事は主に褒められる事が最高の喜び、それはハヤテにも共通している事だった。

「ふぅ、ご馳走様でした」
朝食も食べ終わり、ハヤテは時計を確認する。
時計を見た瞬間、ハヤテは固まった。
「お嬢様…早くしないと遅刻しますよ!えっと、あ、早く顔を洗ってください、その後僕が髪をセットするので―――」
美希にとっては新たな世界として初めて初日、早々に遅刻をする訳にはいかない。
急いで歯を磨いて顔を洗う。
髪がボサボサだったがすぐにハヤテが見事なストレートに直した。
「これでよしっ」
お気に入りのカチューシャを着けていつものオールバックの髪型が完成した。

ハヤテは始業時間の15分前には学校へ着くように予定を立てている。
美希と一緒に歩いて行くのでそれも考慮して、である。
そして今日のように学校に間に合いそうにない日は―――
「お嬢様、しっかり掴まっていてくださいね!」
美希はお姫様抱っこをされて登校する事になる。
この世界のハヤテはこのような事はよくあるので慣れているが、美希は違う。
今日初めての2人っきりの登校どいきなりお姫様抱っこ。
恥ずかしさも限界を超えていた。

タッタッタッ…
見事、ハヤテは始業10分前に学校に着いた。
そして美希を下ろして教室に入る。
ガラガラガラ…
「おはよう、美希」
最初に挨拶をしてきたのはヒナギクだった。
いつも通り早くから学校へ来て生徒会の仕事をやっていたのだろう、ヒナギクの机の上には数枚の書類のようなものがあった。
「あ、おはよう、ハヤテに美希」
次に挨拶をしてきたのはナギであった。
この世界ではナギは美希の事をそのまま名前で呼ぶらしい。
「お、おはよう」
ナギに下の名前で呼ばれるのはやはり違和感がある、美希はそんな事を考えていた。
「おはようございます、ナギさん」
こちらも呼び方が違った。
この世界ではハヤテはずっと美希の執事、美希が主でありナギはハヤテの友人なのだ。


キーンコーンカーンコーン…

始業のチャイムが鳴る。
ガラガラガラッ
「はー、間に合ったー!みんな、おっはよー♪」
「ふう…何とか間に合ったな」
勢い良く最後に教室に入って来たのは泉と理沙。
いつもなら美希もあの2人と一緒に遅刻ギリギリに教室に駆け込んでいる。

「きりーつ、きをつけー、れーい」
泉の号令でいつも通り学校が始まった。


・・・特に言う事も無く・・・。
ちょいと執筆中の裏話でも、どうせ後書きでもやりますが。

最初に書いてみた美希SSは完全な恋愛モノ、しかも美希の属性“百合”を完全無視(爆
そして書き直し、推敲を繰り返しこの1本が完成!
あんまり喋りすぎると後書きのネタが無くなりますから、これくらいに。
それでは失礼いたします(・ω・)ノシ

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